たぬきの子育て術ぅ★


「月とだんごとたぬき山」管理人「たま」です。googleから検索できます
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母語と外国語の違い

今回は、ちょっと難いお話です(笑)

近年、早期教育という波の訪れとともに
外国語の教育をすることの感心が高まっていますね。

でも、それが本当に必要なのか・・
本当に大切なものがおざなりにならないのか・・

しっかりと日本語が習得できてからで十分では・・が
私の考えでした。
なので、我が家のこどもたちも
英語は中学に入ってからのみ!

それでも、問題なく過ごしています。
(もちろん、発音的には笑っちゃいますけど・・笑)

つい最近、慶応義塾大学のセミナーに通う学生さんと
お話をする機会がありました。

彼女がもらした早期教育!ということばに
飛びついた私・・(爆)

今日は、そのお話をしてみたいと思います。
長くなりますので、興味のあるところだけお読みくださいね。^^

下記は、慶應義塾大学経済学部教授 心理言語学専攻 
言語学研究科博士課程修了という経歴の持ち主の
「松岡 和美」さんのセミナーから抜粋しています。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

はじめに

「ことば」は、こどもたちの学習活動や日常生活を根本から支える重要なスキルです。
こどもたちが、新しい知識を得るとき、自分の思ったことや理解したことを表現するとき、
周りの人のかんがえていることを理解するとき、そのすべてにおいて母語を使います。

母語と外国語を身につける過程は、根本的に違っているのに、
こどもとことばの問題を考える際に、そのふたつのプロセスを混同しているような
意見が多いことには驚きます。

臨界期

「臨界期」というのは、動物行動学で提案された考え方で、
その時期に何らかの条件が与えられるか否かによって、
その後の発達が決定的に左右される年齢のことです。

母語においては、2歳~思春期までと言われます。

「ジニー」の父親は、精神に問題があり、ジニーは寝室に閉じ込められ、
だれからも言葉で話しかけられることもなく、声を出す事も許されない
という異常な環境で13歳7ヶ月まで育てられました。

救出後、専門家による丁寧な指導にも関らず、
ジニーの発話には、「表現が決まりきっている」
「文法的な否定文や疑問文が作れない」
「複数名刺の語尾や、三単現のs、冠詞が抜けた文を使う」などの特徴が見られました。

全般的にジニーの言語能力は、2歳半程度のレベルと判断されました。

このような事例から、母語を身につけるにあたって、「臨界期」が
存在することは広く知られるようになりました。

この「臨界期」が外国語学習にも存在するのでしょうか?
もしそうなら、思春期以降に外国語を勉強しても
十分な文法は身につかないという事になります。

しかし、中学生から始めたにも関らず、
すぐれた英語の使い手になった方はたくさんいらっしゃいます。

つまり、外国語学習には、母語のような「臨界期」はないということです。

バイリンガル

バイリンガルとは具体的になにができるのか。
端的にいって、包括的な定義は存在しません。

それは、動的な過程であること。
読む、聞く、話す、書くの4技能のそれぞれにバイリンガルの度合いに差がある。
家庭、学校、職場、地域などで使用言語の能力に差が出る。

そのために、科学的なデータを伴わないバイリンガルの
「思い込み」や「イメージ」が広がりやすい状況となっているのです。

外国語の習得と年齢

バイリンガリズムの中でも、第一言語(母語)に触れたあとに
第二言語(外国語)を身につける年齢の問題に限ってみると
次のようなことがいえます。

学力と関係が深い言語能力(読み書き能力、学習言語能力)では、
第一言語(母語)の力が第二言語(外国語)に大きく関係します。

年少で外国語に触れたこどもは、
会話力や発音(日常言語能力)にすぐれていますが、
学力言語(読み書き能力)の習得においては
年長になってから外国語の学習を始めた子供のほうが
すぐれているという事なのです。

つまり、言語習得の年齢との関係は、
どの言語能力にも一様に観察できるものではないということです。

早くから外国語環境に入った子供の場合、
外国語の音は母語並みに習得されると言われていますが、
文法の能力は、母語の影響を受けて、不完全であることが多く、
学校の作文教育や、補習など、意識して勉強をしないと
学習言語の習得はおぼつかないのです。

学習言語の習得における母語の重要性

年齢が低いうちに外国語の学習を始めれば、
高いスキルが身につくという単純な言い方には大きな問題があります。

年齢が低いこどもがよく身につける日常言語能力は、「遊び場言語」とも呼ばれています。
このタイプの言語は、あそびの場面など、具体的なものをさす場合に多く使われるため、
コミュニケーションをとるときには、顔の表情やジェスチャーと組み合わせる事ができます。

そのため、文法が正確でなくても大きな問題は生じません。
それにたいして、認知学習言語能力(教室言語)は、教科の内容を理解するための
言語です。
具体的には、物事を論理的に説明したり、議論したり、問題解決の説明に
使われるようなものです。
そこでは、目に見えない抽象的な考えを説明しなければならないため、
文法や単語を的確に選択する必要があります。

母語と外国語は、深い部分で相互に支えあっているのです。
なぜならば、論理的に分析し、比較し、まとめる力に関する部分は
両方の言語が共有する力だからです。
このことは、英語で論文を書く力がつくと、日本語の書き方もうまくなるという
観察にも裏づけられています。

逆に、幼くして外国語環境に放り込まれたこどもたちは、
日常言語を習得できても、学習言語(いわゆる高度な外国語能力)を習得できないままに
なるケースがたくさんあるのです。
具体的には、現地語の学習言語に支障がでると共に、
母語も衰えていく事例が多いと言う観察があります。

表面で何語を話しているか、ではなく、
その奥底にある「論理的に考え、表現する力」を伸ばす事が
もっとも重要であり、複数の言語についての問題を考えるのは
そのあとであるべきなのです。


これまでみてきたように、母語の獲得と外国語の学習を混同することは、
混乱を深め、誤解を生み、こどもたちにとってよい結果をもたらしません。

目的とする言語スキルによって、インプットするべき年齢や指導方法は
大きく異なるからです。

こどもたちが必要なスキルを負担のないやり方で身につけられるようにするには、
こどもたちになにができるようになって欲しいのか、それはなぜなのか?について
しっかり合意し、是非を論じることの問題を最後に指摘しておきたいと思います。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
(ラジオNIKKEI/ことばの発達と年齢)文責:石川(たま)


いかがでしたか?
わかりずらいでしょうか?

あとは、ご家庭の考え方です。
参考までにご覧いただけたらうれしいです♪
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by tuki-dango-tanuki | 2007-05-20 20:53 | 一般ねた!
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